大きさによってアクロコルドン、スキンタッグ、軟性線維腫と分類される良性の皮膚腫瘍です。首やわきの下、胸など主に皮膚の薄い部分に薄茶色の小さないぼとして現れ、進行すると少しづつ大きくなっていきますが、特に痛みなどはなく、通常感染や炎症を起こすこともありません(大きくなると衣類などと擦れて痛くなることがあります)。年齢が上がるにつれ、いぼは増えていきますが、症状は20才代からでき始める人もいます。
悪性のものと鑑別をするため拡大して見たり、場合によっては病理検査を行うことがあります。疾患としては悪性のものではないため、急いで治療する必要はありません。また、加齢に伴い増えるため、再発や新たに出現することがあります。見た目が気になる方や髭を剃るときやネックレスを着用するときに邪魔になる、擦れて痛みが出た場合などに取り除きます。治療法として、できものを除去するための選択肢は液体窒素を用いた施術やレーザーを使用する施術などいくつかありますが、首周りは長期間治療痕が残りやすいことなどを踏まえ、当院では傷跡が目立たないように基本的には手術にて除去します(保険診療です。局所麻酔を行い、早いものでは5分以内に完了します。他の治療法は正常部位にも損傷を与える可能性があり、傷跡として目立ちやすいですが、手術は最小限の切除で病変のみへのアプローチを行うことができます) 。また、小さいものではハサミで切り取ります(痛みは伴わないことが多いですが、状況によって適宜麻酔を行います)。ただし、部位や症状によって他の治療法を行うこともあります。
液体窒素(保険診療)⇒首は長期間赤みや色素沈着が生じやすいため、組織破壊が大きい液体窒素は行わない
手術(保険診療)⇒行う(オペ室、場合によっては診察室で除去レベル)
炭酸ガスレーザー(保険適用外)⇒薄く切っていくので時間もかかるし行わない