幕張まーるクリニック|幕張駅徒歩8分|皮膚科、形成外科、美容皮膚科、美容外科

乾癬
保険診療

乾癬

原因と症状

乾癬は病状によりいくつかのタイプに分かれますが、9割の方が尋常性乾癬という、患部(全身どこにでもできますが、慢性的に刺激を受けやすい頭部、肘、膝、おしり、下腿伸側部位などに多いです)が赤く盛り上がり表面に鱗屑(フケのような白い粉)がついたり銀白色のかさぶた状の病変ができるタイプです。大きさや数、形は様々ですが、病変と正常皮膚との境界ははっきりしています。かゆみは全くでないこともありますが、悪化時に生じることが多く、かゆみのために掻いたり擦ると、その部分に病変が広がりやすいという特徴もあります(ケブネル現象)。その他、爪の変化(剥がる、濁る、変形など)が見られることも多いです。また、皮膚症状に加えて関節症状(こわばりや痛み、腫れなど)が生じたり、膿疱が主体のタイプでは発熱や倦怠感などの全身症状が出ることもあります。いずれも慢性に推移し、完治することは難しく、良くなったり悪くなったりを繰り返します。原因はまだ完全に解明はされていませんが、遺伝的素因に環境因子(生活習慣病、ストレス、感染、薬剤、食事内容、外傷など)が加わり発症すると考えられています。日本人では全人口の0.1~0.5%、40万人以上の患者さんがいると考えられており、近年増加傾向にあり決して珍しい病気ではありません。

検査と治療

多くの場合検査は必要ありませんが、膿疱ができたり全身が赤くなる場合、また、症状が出る部位によっては他の疾患との区別が必要な場合があり、鑑別のため病変の一部を採取する病理検査を行います。また、鱗屑部位をめくると点状の出血が認められ診断の手がかりとなることがあります(アウスピッツ現象)。治療は、まずは外用薬から開始します。ステロイド外用薬と活性型ビタミンD3外用薬を主に使用します(ただし活性型ビタミンD3外用薬は効果が出るまでに2∼3か月かかるため根気よく治療していく必要があります。ステロイドと活性型ビタミンD3の配合薬を使用することもあります)。かゆみがある場合にかゆみ止めの薬の内服を併用したり、経過や症状によって紫外線療法(保険適応)を行うこともあります。
ボンアルファ、ボンアルファハイ、ドボネックス、オキサロール、ドボベット、コムクロシャンプーなどの採用とこっから先の治療法の取り扱いをどうするか
乾癬は皮膚疾患の中でも特に治療手段が多いです。長期間付き合っていかなければならない疾患ですが、症状を抑えて発疹の出現を抑えることもできるようになってきました。様々な治療の中から患者さんにあった治療手段を見つけていきます。当院で取り扱いのない治療法は紹介も可能です。また、関節症状がある場合は整形外科やリウマチ科との連携、全身症状がある場合は入院加療が必要になることがあります。